全国高校ビブリオバトル代表、福岡で決定

決勝で本を紹介する鉦打さん

 高校生がお薦めの本の書評を競い合う「高等学校ビブリオバトル福岡県大会」(よかたい図書館共同事業体主催、福岡市総合図書館共催、活字文化推進会議など後援)が10月27日、福岡市総合図書館で開かれた。福岡工業大付属城東高(福岡市東区)2年の鉦打柾(かねうちまさき)さん(17)が優勝し、決勝大会への出場を決めた。

 

鉦打柾さん、小説「100日後に別れる僕と彼」を語る

 福岡県大会には9人が出場。予選会のあと、勝ち上がった4人による決勝戦が行われた。発表者は1人5分の持ち時間で本の内容や魅力などを紹介。来場者約40人が、発表を聞いて最も読みたくなった本に投票した。

 

 鉦打さんは、男性カップルと、2人のドキュメンタリー取材をすることになった女性ディレクターらの交錯する思いを描いた小説「100日後に別れる僕と彼」(浅原ナオト著、角川書店)を取り上げた。

 

 決勝戦では、本の中の好きな文章を引用しながら、「シビアな内容が、優しく丁寧に繊細に表現されている」と紹介。「本の中には様々な『普通』が出てきます。『普通』について考えてみてください」と呼びかけた。

 

 決勝大会への出場が決まった鉦打さんは、浅原さんが昨年亡くなったことに触れ、「浅原さんの作品は残り続ける。素晴らしさをより多くの人に伝えられるよう頑張りたい」と意気込みを語った。

 

 決勝大会は来年1月26日によみうり大手町ホール(東京都千代田区)で開かれる。

(2024年11月10日 20:00)
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