全国高校ビブリオバトル代表、高知で決定
「大鏡」の魅力を語る越智さん
お気に入りの本の魅力を紹介する書評合戦「全国高校ビブリオバトル2024」の高知県大会(読売新聞社後援)が11月17日、高知市のオーテピア高知図書館で開かれた。県内の高校生16人が参加し、高知学芸高3年の越智洸太郎さん(18)が最優秀の「チャンプ本賞」に選ばれた。越智さんは来年1月26日に、よみうり大手町ホール(東京都千代田区)で開催される決勝大会に出場する。(石渕譲)
越智洸太郎さん、チャンプ本は古典「大鏡」
ビブリオバトルでは制限時間5分で本の内容や魅力を紹介し、参加者や聴衆の投票で「チャンプ本」を決める。今回は8人ずつ2グループに分かれて予選を競い計4人が本戦に出場した。
越智さんは授業で出会ったという平安時代の歴史物語「大鏡」を取り上げた。冒頭で「古典はハードルがあるものではない」と断言した後、大鏡が平安時代に栄えた藤原氏の宮廷生活を描いていることを紹介。作品について声に抑揚を付けながら冗談も交えて語り、「過去の人々の思いを知ることで、未来につないでいくことができる」と力説した。
越智さんは「古典の世界の趣を伝えることができたと感じている」と発表に手応えを感じ、「決勝大会は多くの人に古典の魅力を知ってもらえるチャンス。そのためにもより伝える力を磨いていきたい」と意気込んだ。
ほかの高知県大会本戦出場者と紹介した本(敬称略)
▽島村塑亜羅(県立山田高1年)「人間みたいに生きている」▽小野柚葉(県立中村高2年)「一〇三歳になってわかったこと」▽西村歩純(高知学芸高1年)「二人一組になってください」
(2024年11月30日 19:00)