全国高校ビブリオバトル代表、栃木で決定

熱意を込めて語る室井さん(15日、宇都宮市の県総合文化センターで)

 高校生がお気に入りの本の魅力を紹介し、聴衆が一番読みたいと思った本に投票する「全国高校ビブリオバトル」の栃木県大会(県教育委員会主催、読売新聞社など後援)が12月15日、宇都宮市の県総合文化センターで開かれ、県立石橋高校2年の室井優奈さん(17)が優勝した。室井さんは来年1月に行われる決勝大会に出場する。

 

室井優奈さん、小説「アヒルと鴨のコインロッカー」を紹介

 栃木県大会には16校から16人が出場。5~6人ずつのグループで予選を行い、それぞれ上位2人が決勝に進んだ。各自が推薦する本の見どころや内容などを5分かけて説明したあと、聴衆からの質問に答えた。決勝でも出場者が再び本を紹介し、約130人の聴衆が一番読みたくなった本に投票した。

 

 室井さんが紹介したのは、小説「アヒルと鴨のコインロッカー」(伊坂幸太郎著、東京創元社)。大学生の男が引っ越し先の隣人から「本屋を襲って広辞苑を盗まないか」と誘われたところから物語が始まるミステリー作だ。この本を読み進めると誰もが勘違いをし失敗するという。「皆さん、大失敗をする覚悟はできていますか?」と身ぶりを交えながら感想を話した。

 

 室井さんは「みんなそれぞれ面白かった。優勝者が発表されたときは喜びと驚きがこみ上げてきた」と振り返った。決勝大会については、「各都道府県の人とビブリオバトルをするのが楽しみ」と話した。

 

 決勝大会は来年1月26日によみうり大手町ホール(東京都千代田区)で開催される。

(2024年12月25日 10:50)
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