全国中学ビブリオバトル代表、石川で決定
「水底のスピカ」を紹介する石井さん(10日、小松市で)
中学生がお薦めの本の魅力をアピールし、聴衆が読みたいと思った本に投票する「中学生ビブリオバトル石川県大会in小松2024」(小松市立図書館主催、読売新聞社など後援)が10日、石川県小松市のサイエンスヒルズこまつで開かれ、かほく市立宇ノ気中3年石井陽翔さん(14)が優勝した。
石井陽翔さん、チャンプ本は「水底のスピカ」
石川県大会には、県内11校から13人が出場。推薦する書籍の面白さを5分間で紹介し、聴衆から作品や読了後の変化に関した質問を3分間受けた。その上で出場者と聴衆の計74人が最も読みたいと感じた本に投票し、優勝を決めた。
石井さんは「水底のスピカ」(乾ルカ著、中央公論新社)を紹介した。人との交流に消極的で秘密を抱えた高校生3人が、出会いによって変化していく物語だ。石井さんは「読了後、未来への希望を感じた。未知の自分に出会える素晴らしさを誰でも実感できる作品」と熱弁し、74票のうち19票を獲得して優勝した。
石井さんは「いずれも本が好きなんだなと伝わる発表だった。先生と何回も話しながら発表を考えたので受賞できてうれしい」と笑顔だった。
2位には「店長がバカすぎて」(早見和真著、角川春樹事務所)を紹介した、白山市立鶴来中2年の山田鈴子さん(13)が選ばれた。山田さんは「6話で作者に対して感動する。どんなに真剣に読んでも6話の予想は誰もできないと約束できる」と語った。
優勝した石井さんは、来年3月に開催予定の全国大会に出場する。
(2024年11月29日 21:15)