全国中学ビブリオバトル代表、秋田で決定...高校も

中学生の部を制した佐藤さん

　中高生がお薦めの本を紹介し、聴衆が読みたくなった本に投票して順位を決める「ビブリオバトル秋田県大会」（秋田県教育委員会主催、読売新聞秋田支局後援）が１１月３０日、秋田市の秋田拠点センターアルヴェで開かれた。地区予選を勝ち上がった中高生各７人が、身ぶり手ぶりを交えながら本の魅力を熱弁した。

　

　高校生の部では、「死んだ山田と教室」（金子玲介さん著）を紹介した県立秋田南高の泉桜香さん（２年）、中学生の部でも同書を紹介した横手市立十文字中の佐藤快さん（３年）が優勝した。

　

中学、佐藤快さん「死んだ山田と教室」を紹介

　「山田は２年Ｅ組の中心でした。なんでよりによって山田が......」。佐藤さんは、泣いているしぐさをしながら語り出した。

　

　本との出会いは運命だといい、「この本を好きだと叫びたい気持ちも必ず分かります」と熱弁。男子校の描写が的確なのが特徴だとし、「興味津々でＹＯ！読んでくれＹＯ！」と明るく呼びかけ、会場の笑いを誘う場面もあった。

　

　ただ、終盤にはそれまでかけていた眼鏡を外すと、「この本の本当に面白いところは、これからです」と明るかった雰囲気から真面目な表情に一転。「魂が震える怒濤（どとう）のラスト。この題名の本当の意味を知ったとき、僕は鳥肌が立ちました」と薦めた。

　

　地区大会でのミスが心残りだったといい、結果発表後には「たくさん練習をしてきてよかった」と笑顔。家族や練習に付き合ってくれた友人に感謝を述べた。

　

高校、泉桜香さんも同じ本を語って全国キップ

　佐藤さんと、高校生の部を制した泉さんはいずれも、今後開かれる全国大会に出場する予定。ほかの入賞者は次の通り。（敬称略）

　

　【中学生の部】２位加賀心結（県立秋田南高中等部２年）

　【高校生の部】２位佐々木晴煌（県立湯沢１年）