未就学児家庭にこそ大切なこと
未就学児にはいつから家庭教育環境のことを考えるべきですか? 全国で講演活動をしていると、よくこういう熱心な質問を受けることがあります。小学校に上がる前の小さなお子さんを育てている親としては、自分の子どもにベストな教育環境を与えてあげたい。そう思う気持ちは当然のことですよね。
私はそういうときには即座にこう返します。「早ければ早いほどいいんです!」
どんなことでも習慣付けが大事なことは、小学生でも未就学児でもいっしょです。まだまだ幼い未就学児は、小学生とは違って手がかかるかもしれませんが、まずは本を触る、本をみることからはじめてください。そして、ペンを持たせて、絵、文字、数字を書く。こうした取り組みやすい習慣からはじめるのが何よりも大切なことなんです。とにかく、親子で続けるというその習慣が後々、生きてくるんです。
この時期の子どもにとって、初めて出会うもの、目にするもの、すべてが新鮮です。だからこそ取り組みは大変で、必ずしも親の思い通りにはいかないことも多いかと思いますが、ここは頑張って根気強く続けてみてください。急にはじめてみてもなかなか身につかないのは何も家庭学習に限りません。とにかく習慣付け、これが大事なんです。
そして、親の皆さんにぜひ言いたいことは、新聞を読んでほしいこと。これは私が「新聞アンバサダー(大使)」を拝命するずっと前から言い続けてきたことで、急に主張しはじめたことではありません。新聞は知識の宝庫、最新の知見が詰まっています。それが日々届くのだから、これを生かさない手はないんです。
たとえば、コロナウイルス感染拡大で国内外には様々な情報が出回りましたが、デマや虚報に近い情報もありました。ウェブ上にもいろいろな情報が渦巻いています。純真な心を持つ未就学児の親御さんにはぜひ、新聞を読んで正しい知識を得て、お子さんたちに教えてあげてほしいですね。
だからこその新聞「習慣」、始めてください。
新聞には、親子の対話に役立つきっかけやヒントがたくさんあります!
酒井勇介:教育支援会社「エデュピーチ」社長。早大卒業後、学研を経て、現在は家庭教育プロデューサー。学校、家庭で新聞の活用を訴える「新聞大使(アンバサダー)」を自任し、全国で講演活動を続けている。春の象徴である桜より一足早く咲く桃の花のように、多くの子どもたちの才能をいち早く開花させたいという思いから、主宰する会社の名前にも「ピーチ」をあしらっている。
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