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小学生の「会社」 地元農家とタッグ ~ 東京・三鷹市立北野小学校

 

起業家教育で6年生が模擬会社

 

 私たちの会社が、地域の農業を盛り上げます――。

 

 東京都三鷹市立北野小学校(山根まどか校長)で10月23日、6年生による模擬会社「北野グリーンカンパニー」の「会社説明会」が行われました。

 

 模擬会社は、同小が今年から総合学習の時間に取り組む「起業家教育」の一環で作られました。自然豊かで農家も多い地域の特色を踏まえ、「グリーンカンパニー」の社名には、「北野の農業と地域を活性化したい」という思いが込められています。

 

 

 3つのクラスにはそれぞれ地元の農家が協力。1組はバタフライピー、2組はニンジンとキャベツ、3組はブロッコリーを使って「商品」を開発します。地域の社会福祉法人と協力してお菓子づくりを目指すクラスもあり、それぞれに特色ある品」を検討しています。子どもたちは、クラスごとに決めた「社長」の司会で、「商品開発部」「デザイン部」「広報部」など、担当ごとにそれぞれの取り組みを発表していきます。子どもたちがデザインした野菜のキャラクターも披露され、集まった保護者たちは、地域への思いがこもった子どもたちの発表に拍手を送りながら聞き入っていました。

 

 

 説明会のゲストには、近くに住む大学生起業家・伊藤瑛加さんが招待されました。中央大学4年生の伊藤さんは、大手化粧品メーカーとコラボして、環境に優しい日焼け止めを販売する会社「サンシャイン・デライト」をつくり、社長を務めています。模擬会社づくりに先立つ今年7月、子どもたちに向けて、起業や商品開発・マーケティングなどについてわかりやすく説明してくれた伊藤さん。3か月間の学習で大きく成長した子どもたちの姿に満足そう。「利益を何に使いたいかを考えて、説明できるようになってほしい。いつか皆さんが社長になる時にこの経験が役立つといいですね」とエールを送りました。

 

 子どもたちが開発する商品は、12月2日に同小で行われる「もちつき大会」に合わせ、3クラス分をセットにして2000円で販売される予定です。1組の社長・塚野晴海さんは、「売るからには利益を出せるように頑張りたい」と表情を引き締めていました。

 

 


(2023年11月 6日 18:00)
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