廃材を使って卒業制作(東京・新渡戸文化小学校)

廃材を使って思い思いのアートを創り上げました

 

新渡戸文化小学校・山内佑輔先生

 この春卒業した6年生が、卒業制作として廃材を使ったアート作品で校内を飾ってくれました。これまでも様々な学習を通じて、SDGsを子どもたちと一緒に考えてきました。その中で生まれたのが「学校をリノベーションする」というアイデア。校舎をつなぐ通路のフェンスをアートで飾ることにしました。

 

 企画には、2つの会社の協力を得ることができました。空間デザインの会社「船場」さんはアートボードの制作について、廃棄物の再利用を提案する「モノファクトリー」さんは、素材となる廃材の提供で、それぞれ協力してくれました。「大人になるころには、日本はゴミが捨てられない社会になっているかもしれない」。制作に先立って、2社の協力で行われた授業では、自分たちが出したゴミが海外にまで運ばれている現状を知り、「循環型社会」についても学びを深めることができました。

 

 「牧場」「海」「空」...。緩衝材や、記録媒体の変化であまり使われなくなったCD-Rなど、様々な廃材を使って、子どもたちは思い思いの「アート」を創り上げました。「図工」は小学校で終わりますが、学びは作品を作り上げて終わりではありません。学んだこと、感じた事が、1年後、5年後、何かにつなげることができるような大人になってもらいたいと思います。

 

CHECK!子どもの成長とともにSDGs実現へ

廃棄物の再利用をアートに結びつけるのはいいアイデアですね。装飾だけでなく実用的なモノづくりにつなげていく一歩になります。行動を起こすには一歩が必要。一歩を踏み出せば、この学園が目指しているように、子どもたちが成長とともにSDGs実現へより進んでいけるでしょう。これからが楽しみでもある取り組みですね。

読売新聞東京本社 教育ネットワーク・アドバイザー 田中 孝宏

(2021年3月31日 11:45)
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