世界28校で「SDGs同時授業」(蘇州日本人学校)

オンラインで活発に意見を交換し合った「世界同時授業」(中国・蘇州日本人学校提供)

 

蘇州日本人学校・斎藤暢(みつる)先生

 海外の日本人学校や日本国内の小中高校の計28校(海外16校、日本国内12校)が、オンラインでSDGs活動を発表し合う「世界同時授業」を2021年の12月に開催しました。


 「中国から見ると、日本はワーク・ライフ・バランスが良くないイメージがあります」「確かに、私のお父さん、お母さんは遅くまで働いていますね」。40分ずつの計2コマ、子供たちは、4~5校ずつのグループに分かれて、お互いの活動や自分が暮らす国のSDGsについて意見を述べ合いました。


 発表には、日本でも広く使われている学習支援アプリを活用し、各校から活動を紹介する動画を事前に投稿してもらいました。時差の都合で実際に「同時授業」となったのはアジアの学校が中心でしたが、それぞれが日々の生活の中で感じている問題意識を共有できたようです。「上海では電気自動車が増えて、空気がきれいになったそうです」「火力発電が多いと、かえって二酸化炭素が増えてしまうのでは?」――。素朴な疑問をぶつけ合うことで、子供たちはそれぞれに学びを深めることができました。SDGsを入り口に自分たちの地域の街づくりを考えることが多い日本の学校の活動は、海外の子供たちにも参考になっています。


 2019年に6校で始まった発表会も今回で3回目。海外から日本に戻った先生が、新しい学校の子供たちと参加してくれるなど、交流の輪も広がっています。

 


(2022年3月 2日 12:55)
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