「東京2020 ここが新しい!」月刊ワークシート vol.1

4月4日読売新聞朝刊掲載「東京2020 ここが新しい!」の解説ページです。「新聞@スクール月刊ワークシート」は毎月初旬に連載中!


【質問】あなたが興味をもった東京五輪の競技・種目は何ですか。その理由も書きましょう。


2020年のオリンピックでは、どのような試合が展開されるのか、今からわくわくしますね。

【じゅんこ先生の解答例】

東京五輪の新競技・新種目、男女の選手が力を合わせて頂点を目指す「混合種目」に興味をもっています。

 例えば、「陸上混合1600mリレー」が紹介されたとき、学校の運動会などで行われる「学級対抗全員リレー」を、思い浮かべました。

 学級対抗全員リレーは、走力に自信のある人も、運動はちょっとという人も、全員で結果を出さなければならない種目です。だから、運動会前の教室は燃えるのです。男女の走順の決め方やバトンパスの仕方を、リーダー中心にじっくり考え、より速いタイムを出すための作戦をいろいろ練ります。バトンパスがポイントとよく言われるようですが、ここでは陸上競技部の人たちが、大活躍。日頃の部活動での成果を発揮して、一人ひとりに手ほどきしている光景が、あちらこちらで見られます。

 学級全員の心が一つになって取り組むこの種目は、迫力満点。応援にも熱が入ります。勝敗への関心も高いのですが、学級全員で取り組んだ結果が心に残るのですね。応援している大人たちも、子どもたちから、たくさんの元気をもらっています。

 

国際オリンピック委員会(IOC)が五輪の新しいテーマの一つとして「男女平等」を掲げたことで、東京2020では男女混合種目が増えているんですね。

 

2020年の東京五輪では、陸上の混合リレーの他、卓球の混合ダブルス、競泳の混合400mメドレーリレー、トライアスロンの混合リレーなど、混合種目はリオデジャネイロ五輪の2倍の18種目に増えたそうです。

 

その結果、五輪に出場できる女子の選手が過去最多になるのですね。このことで、学校などで行われる競技・種目にも変化が出てくるのではないかと思っています。男女平等教育の一つの取り組みとして広がっていくことに期待したいです。

 

新競技・新種目には「若者へのアピール」を意識したものも多くあるんですよね。

 

そうですね。3人制のバスケットボール、自転車のBMXフリースタイルなど。これらの新種目のルール理解をすることが競技の魅力につながります。「かっこいい」「やってみたい」と思ったら、まず、興味をもった競技・種目のルールを知ることから始めませんか。

 

 パラリンピックにも新しい競技が加わりますね。

 

2020年東京大会から、バドミントンとテコンドーが正式競技になるそうです。バドミントンでは、1対1で行うシングルスの男子・女子、2対2で行うダブルスの男子・女子、男女混合ダブルスが行われます。その他、障害の程度に応じたクラスや、車椅子で行うスタイルもあります。

 

どのように試合が進められるのか、また、選手たちのための特別ルールなどについても調べてみましょう。

 

ところで、みなさんがよく知っている「ボッチャ」は1988年ソウル大会から正式競技になっています。

 

昨年の夏ごろの新聞の記事の切り抜きの中に、「デフリンピック」という大会の記事がありました。「デフリンピック」はどのような大会ですか。

 

デフリンピックは、4年に一度開かれる、聴覚に障害がある人たちの国際スポーツ大会です。夏と冬の大会があり、2017年は、夏の大会がトルコで開かれました。日本では、まだ開催されたことはありません。

 

デフリンピックは1924年にパリで始まりました。障害のある人たちのスポーツ大会として1960年に始まったパラリンピックより、歴史が古い大会です。

 

パラリンピックは元々、腕や足など体の不自由な人の訓練を目的としていたのに対して、デフリンピックは記録を重視してきました。方針の違いがあったことから、今でも別の大会として続いています。競技における特別なルールもあります。調べてみるといいですね。

 

このほか記事には、知的障害のある人のための国際大会「スペシャルオリンピックス」や「グローバルゲームズ」があると書いてありました。どのような大会なのか、調べて、理解を広げていきたいですね。

 

【参考記事】

●「東京五輪 柔道・卓球混合など追加」(2017年6月10日/読売・朝刊)

●「五輪 男女の力で」(2017年6月16日/中高生新聞)

●「デフリンピック開幕」(2017年7月20日/読売KODOMO新聞)

●「デフリンピック」時事ワード(2017年7月26日/読売・朝刊)

●「デフリンピック乏しい強化費」解説スペシャル(2017年7月27日/読売・朝刊)

 

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(2018年4月 3日 16:00)
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