第24回 読売NIEセミナー報告 主権者教育がテーマ

鹿野川・読売新聞NIE企画デザイナー(中央)の指導でまわしよみ新聞を作る参加者

 第24回読売NIEセミナーが2月27日、読売新聞東京本社で開かれた。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、学校現場での主権者教育の重要性が高まっていることから、新聞を活用した主権者教育をテーマにした。教員を中心に高校生や大学生も含め全国から約90人が参加した。
 冒頭、文部科学省の梶山正司・初等中等教育局主任視学官が「主権者教育と新聞などの資料の活用」と題して講演。梶山氏は「身近な例で政治や投票の仕組みを考えさせる場合、(新聞などの)各種資料を活用して指導することが非常に有効だ」と述べ、「議論が深まるよう、(複数の新聞を用いて)様々な見解を用意してほしい」と要望した。
 続く実践報告では、小中高校の3教諭が、新聞を活用した主権者教育の実践例を紹介。全校を挙げて模擬投票を行ったという千葉県立流山おおたかの森高校の大塚功祐教諭は「政治的な対立軸や多様な意見を教員が披露するのは簡単だが、できれば生徒自身が導き出せるようにしてほしい。新聞はその材料として適している」と強調した。
 新聞活用実習では、鹿野川喜代美・読売新聞NIE企画デザイナーが、グループで関心のある記事を選んで壁新聞を作る「まわしよみ新聞」を指導した。

(2016年3月28日 18:10)
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