こんにちは。新聞活用学習・NIEのナビゲーター、ヤクだよ。きょうは、新聞の記事と写真を生かして「俳句」をつくる取り組みを教わってきたよ。小学1年生の子供たちにも自信がつく、楽しい学び。宿題のノウハウも、いろいろ聞いてきたよ♪
ヤクは、ユーラシア大陸の高地に生息する、ウシの仲間。NIEを通して、これからの社会を生き抜く上で"ヤク"立つ力が子どもたちにつくよう、ヤク先生が応援していきます。
季節の新聞カラー写真からまず感じる
俳句は、わずか十七音。季節を表す季語を入れ、五音と七音を組み合わせるだけでできる世界で一番短い定型詩で、世界中で人気なんだ。今回、教えてくれたのは、東京・江戸川区立南篠崎小の堀口知紀先生。新聞には、その時々で季節が感じられる写真が載っているから、俳句作りの材料にとってもいいんだって。
新聞記事を読む6年生 |
ポイント・気になる言葉に赤丸
国語の授業では、堀口先生が選んできた記事のカラー写真を、まず学校の大型TV画面に映し出すと、子供たちは鮮やかな写真に目を奪われ、堀口先生の季節の話や記事の朗読にも聞き入る。慣れてきたら、子供たちで記事を選んだり、読んだりもする。漢字の読み方や言葉の説明も聞きながら、子供たちはポイントだと思う言葉や気になる言葉に赤丸をつけていくんだ。「これで文章の要旨を捉える力がつき、俳句の種にもなっていきます」と堀口先生。
俳句作りが好きになって、家庭での自主学習ノートに、作った俳句とイラストをびっしり書き込んだ小4も |
小1も、五七五のリズムに乗る
色や形、音、数、想像したことといった、着目してほしい点を黒板に書くことも大事なポイント。子供たちにイメージを膨らませてもらうため、1つの季語を中心に言葉をつなぐこともあるんだって。最後は、言葉の組み合わせ。季語には五音のものも多くて、季節感のある言葉には「暑気払い」「涼に癒やされ」など五音七音が多いから、季語と組み合わせると、りっぱな十七音の俳句ができあがっちゃう。低学年でもリズムに乗りながら、楽しく俳句をつくれるんだって。
小学1年生が取り組んだ宿題「十二音日記」。これを季語と組み合わせると俳句になる |
俳句の見出しで表現力アップ
小学1年生は、1日の出来事を12音でまとめる12音日記が宿題に出されて、楽しく取り組んでいたんだって。このほか、タイトルを十七音の俳句にする絵日記も。子供たちは、楽しみながら絵を描いて、日記も、俳句の見出しも書いてくる。堀口先生は「見出しを五七五にさせると、1年生でもまとめ方がうまくなる」と話していたよ。
毎回、絵日記のタイトルを俳句で書かせると、まとめ方が上達する |
俳句コンクールにも挑戦
4年生を担任した時には、月に1回、クラス全員の俳句1句を掲示したよ。教室の後ろに貼られた作品には、色とりどりの絵もつけられていて、大勢の子たちが楽しそうに見入っていたそうだよ。クラスで句会をすると、大盛り上がり! 俳句コンクールは全国で年中、小中学生向けのものも開かれているから、こういうのに応募して選ばれたら、子供たちの自信にもなるんだって!
絵日記の見出し五七五を続けると、指折り数える子が必ず出てくる |
堀口友紀先生
新聞記事を使った俳句作りは、楽しみながら表現力を磨くことができます。日本には四季があり、俳句を意識し始めると、季語である、日本の四季、植物、生き物などの自然や、昔からの伝統文化に敏感になります。俳句作りは、生活科や理科で学習する以上に、身近な生活の中やいつも見ているものの中に新たな発見が生まれ、日々楽しくなり、小さな幸せを感じられるようにもなるのです。
子供から大人まで、幅広い世代が楽しめる俳句。家族とつくりっこしても、楽しそうだね♪ 読売新聞でもKODOMO俳句を今春から募集し始めて(>>関連記事)、いい作品を紙面に載せているから、そっちへの応募も、オススメだよ!
[26]<< | 記事一覧 | >>[28] |