楽しくNIE[4]写真に注目 見出しを生む 市立小見川中(千葉県香取市)

やあ、こんにちは。新聞活用学習・NIEのナビゲーター、ヤク先生だよ。今日は新聞写真に注目した見出しを考える授業を紹介するね。要点をとらえ、考えをまとめる力を楽しみながら養えるみたいだね。

ヤクは、ユーラシア大陸の高地に生息する、ウシの仲間。NIEを通して、これからの社会を生き抜く上で"ヤク"立つ力が子どもたちにつくよう、ヤク先生が応援していきます。

 

新聞写真を楽しみながら見出しを考える(小見川中で)

 

●市立小見川中(千葉県香取市)

 今回、お邪魔したのは、千葉・香取市立小見川中。6月半ば、利根川を望む高台にあるこの学校では、新聞記事の見出しを空白にしたクイズに、1年生約30人が挑戦中だったよ。傘をさして歩く人たちが写った写真と、梅雨入りを伝える記事の見出しの一部が空欄になっているものをクイズにして、松井初美先生が国語の授業「写真と言葉が生み出す世界―メディアリテラシー入門」をしていたところだったんだ。


 

見出しの理由を説明

 「『梅雨入り 傘の●』の●には、どんな言葉が入りますか」。松井先生が投げかけると、クラスのあっちこっちから声が上がる。「虹!」「森!」「波!」。どれも見出しで「アリ」かな。実際についていた見出しは「花」。「どうしてこの見出しがついたと思いますか」と松井先生が尋ねると、一人の女の子が「傘が開いている感じが花が咲いているようだから」と答えたよ。クイズはどんどん出されて、クラスは1時間、熱気にあふれていたよ。

見出しクイズには、梅雨入りを伝える新聞記事(2018年6月7日 読売新聞朝刊)が使われた

関心ある記事を使う

 配られた見出しクイズは16個。季節ものの「梅雨入り」のほかに、アニメ「クレヨンしんちゃん」声優交代、宇宙飛行士帰還、近場の成田空港出国ピーク、近くの牧場でヤギの赤ちゃん誕生...。どれも最近のニュースで、子供たちが関心を持ちそうな記事だね。「知っているニュースが取り上げられるので、とても面白くて、勉強になる」(13歳女子)って、喜んでいる子が多かったよ。

授業で配られた見出しクイズのシート

要点、考えをまとめる力

 松井先生は、毎年この時期に新聞の読み方を知る授業をやっていて、見出しクイズもその一環なんだって。「文章を要約してつける見出し作りは、言葉を深く考え、要点をとらえる力がつく」(松井先生)そうで、子供たちの国語力も高まっているそうだよ。授業では、「見出しは大きい方が目に入り、ニュースも大きなものになる」といった新聞の基本も説明した上で、「一番伝えたい言葉を見出しにしましょう」「8文字から10文字程のできるだけ短い言葉で」などとアドバイスして、多くの生徒がうなずいていたよ。

見出しクイズにどんどん手を挙げて答える

被災地に思いはせ

 この中学校は、2011年の東日本大震災で被害を受けた地域なので、6月に起きた大阪北部地震の発生翌日に各社の朝刊を松井先生が生徒に見せると、ブルーシートの写った写真や記事などを注意深く読み取りながら、多くの子たちが被災した大阪のことに思いをはせて心配していたよ。新聞によって、取材した時間が違うと被災者数が異なることに気づいた子もいた。新聞のイロハを知って、メディアリテラシーの向上にもつながっているんだね。

見出しの授業後、校内に貼った直近の新聞に見入る子も

プレゼンテーション力アップにも

 見出しクイズの後には、英・ヘンリー王子の結婚式の写真と記事を複数集め、チームごとに1つの写真と記事を選び、選んだ理由と見出しを考え、発表したんだって。「この授業を通して、人に伝える力もつく」(松井先生)っていうから、社会に出たら重要になる「プレゼンテーション力」を鍛える入り口として、うってつけってことだね。今後は、秋の職業調べ学習などで、このまとめる力を新聞などの形で表現していきたいんだって。どんな作品が生まれるか、今から楽しみだね。

校内の各所に貼られた子供たちの新聞。今後さらにいい作品が生まれそう

自分のことを伝える力がつく見出しの授業って、大事だね。楽しみながら学べるっていいね。


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(2018年7月26日 16:00)
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