新学期がスタートして1か月。私も2年生となり、新しい環境で頑張っています。3年生の就活も始まったと聞き、スタートダッシュに臨む先輩たちの姿を取材しました。(法政大学・坂爪香穂=キャンパス・スコープ副編集長)
人事担当者が講演形式で説明
取材したのは、4月23日に東京ポートシティ竹芝で行われた「TOP企業 業界、しごと研究&インターンシップセミナー〈入門編〉」です。午前の部と午後の部、計9社の企業が大学3年生に向けてインターンシップ、業界、企業などについての内容を講演形式で説明します。早くもスーツ姿の学生が多くみられ、身が引き締まりました。
講演では、業界全体の構造や、自社の強みについて各企業の人事担当者が説明します。それぞれ特色や強調している点が異なり、まだ2年生の私にとっては、新鮮な情報ばかりでした。
医療機器メーカーの担当者は質疑応答の中で、「知識は研修で補えるので、文理問わず活躍することができる」と話していました。私も含め文系学生の中には、理系分野や医療分野に対して苦手意識を持っている人も少なくないと思いますが、苦手意識だけで業種や企業を絞ってしまうことは自分自身の可能性を狭めてしまうのだと気付かされました。
また、総合商社の採用担当者は「仮説力」の重要性を語りました。「仕事ができる同期の特徴は」という学生の質問に対して、「仮説を立てて、試行錯誤しながら物事に取り組むことが大切。学生のうちからでも実践できる」と答えました。受動的にではなく、主体的に物事を考える姿勢の重要性にうなずかされました。
では、自分自身の可能性を広げたり、主体的に物事を考えたりするためにはどうすればいいのでしょうか。イベントの冒頭に行われた基調講演にそのヒントがありました。まず欠かせないのは情報です。就活生が世の中にあふれる情報と効率よく向き合うために、読売新聞の石橋大祐記者は新聞の活用をわかりやすく説明してくれました。
すべてを読もうとせず、まずは自分が興味のある記事や、見出しを一通り見たりするだけでも、「情報を俯瞰する力」や、「必要な情報を取捨選択する力」を身につけることができる――。「1日30分でも続ければ、1年後大きな差が生まれる」と訴えていました。
学生の1人は「今まで興味のなかった業界の話を聞くことができ、視野が広がった。後悔しないように様々なイベントに今後も参加したい」と話してくれました。会場では、キャンパス・スコープの先輩が就活体験を綴った「新聞で本当に就勝できてしまった件」の小冊子も配られ、就活生たちの注目を集めていました。
2年生の私は、就活はまだ遠い世界のように感じていました。初めて就活イベントに足を運んでみて、「情報」を得るのに早すぎることはない、と感じました。2年後に後悔しないためにも、まずは毎朝見出しを読むことを習慣化したいと思いました。