気候変動対策 体験で学ぼう ~ 大学生が取材しました

子どもたちは打ち水で暑さを和らげられることを体感した

 よみうりランド(東京都稲城市、川崎市)で8月4日に行われた小学生による打ち水体験は、気候変動対策の大切さを実感してもらおうという取り組みでした。日本気象協会が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトとして実施された意義などを、講師を務めた気象予報士の久保智子さんにうかがいました。

(法政大学・土田麻織、写真も)

 

自宅でもできる温暖化対策

 

 ――子供たちが打ち水を楽しんでいる姿が印象的でした。

 

 「地球温暖化という大きなテーマを理解してもらうため、まずは実践して体感してもらうことを心掛けています。打ち水は、暑さを和らげ、地球にも優しい取り組みです。打ち水は、水そのものの冷たさと、まかれた水が蒸発して水蒸気になる時に地面の熱を奪うことによって、地面の温度を下げます。今回の体験をきっかけに、子供たちが自宅でも取り組んでもらいたいと思います」

 

 

 ――今夏は毎日のように猛暑日が続きました。

 「地球温暖化が進むと、さらに増加することが予想されます。厳しい暑さに対して、私たちがどのように対応していくか、が重要になってきます」

 

災害への備え 一緒に考える

 

 ――今回は「熱中症ゼロへ」プロジェクトとして実施されました。季節を問わず、様々な気象災害のニュースが増えています。

 

 「秋は台風シーズンです。ここ数年は台風による大雨や暴風の被害が多発しています。土砂災害や河川の増水・反乱の被害も増えています。防災についてお話しする機会も多いので、子どもたちに、避難するときに必要なものや、自宅周辺で安全な場所を発表してもらうなど、一緒に考えてもらうように心がけています。」

 

 

 ――地球温暖化を食い止めるため、私たちには何ができるのでしょう。

 

 「打ち水のように、まずは皆さんにできることから取り組んでもらいたいと思います。暑さや寒さに負けない体作りも大切です。小さいうちから気象について正しい知識を得ていれば、いろいろなことを自分から始めようと考えることにつながると思います。皆さんもできることから始めてみてください。

(「大学生が取材しました」は、毎月第1水曜日の読売新聞朝刊「SDGs@スクール」面に掲載しています)

 

(2023年9月 5日 21:29)
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