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4. WCSおもてなし学生実行委員会
リポート:早稲田大学・高田彩乃、写真は実行委提供
「コロナでバラバラになってしまった世界をコスプレで1つにしたい」----。コスプレ世界一を決める「世界コスプレサミット (WCS)」が今年8月、名古屋市で行われます。4年ぶりの本格開催となる決勝戦の運営や各国代表の「おもてなし」に関わる大会実行委員会の大学生を取材しました。
地元の学生だからこそできる「おもてなし」
WCSは、2003年に誕生したコスプレ世界一を決める大会です。各国の予選を突破した「代表」だけが、毎年8月に名古屋市で開催される決勝戦「コスプレチャンピオンシップ」への切符を手にします。この大会の運営に関わるのが、同市の学生たちで構成される「WCSおもてなし学生実行委員会」です。
アニメやマンガが好きで、自身もVtuberやDr.STONEというジャンルのコスプレをするという学生代表の木本愛実さん(名古屋外国語大3年)は、趣味を活かしたボランティア活動に魅力を感じ、実行委員会に加わりました。2021年は完全オンライン、2022年も渡航制限のため半分以上の国の来日が叶いませんでした。メンバーたちは、参加者とオンラインなどで何度もコミュニケーションを取りました。大会当日も、緊迫した雰囲気の中、各国の代表たちにどのような言葉を伝えるか、悩んできたといいます。それでも最終日に「最高の思い出になったよ」と涙を流しながら感謝の言葉をかけられ、達成感で胸がいっぱいになったそうです。
実行委は、事前に各国代表から「日本でやってみたいこと」を聞き出し、「地元の学生だからこそ出来るおもてなし」を考えます。2022年は来日した代表には、「西尾茶協同組合」(愛知県西尾市)の協賛で、フルーツ入りの抹茶にミルクを入れて楽しむ「フルーティー抹茶」をプレゼントしました。 日本が世界に誇る文化とも言えるコスプレ。その世界大会は、地元企業の商品やサービスを海外に発信する貴重な機会といえます。
国境を越え、人と人との懸け橋に
メンバーには、アニメやコスプレに興味がなかったという人もいます。広報部のリーダーを務める浅井響さん(椙山女学園大学3年)もその一人です。入学以来、コロナ禍での学生生活を過ごしてきたこともあり、「日本にいながら国際交流ができること」に魅力を感じ、実行委員会に入りました。各チームは衣装の制作過程を説明した資料を事前に提出。決勝戦では2分30秒の制限時間で、コスプレするキャラクターを意識したパフォーマンスを披露します。こだわりのコスプレに身を包んだ代表たちが演舞する様子はまさに圧巻です。華やかな舞台には、「自分たちで衣装を作り、直前まで繰り返し練習する各国代表たちの姿に、熱い想いを感じた」と振り返ります。
今回で18回目となる大会。2020年は、コロナ禍による渡航制限のため中止。2021年、2022年はオンラインなどで規模を縮小して開催してきました。今回は、34チーム(5月24日時点)の代表を迎えて行う「完全復活」の大会となります。代表たちと直接交流できる場を活かして、けん玉体験や福笑いなどの昔遊びを体験する企画や、着飾ることが好きな代表たちのために、着物の着付け体験と水引でアクセサリーをつくる企画を準備しているそうです。浅井さんは「世界をコスプレで再び1つにしたい」と意気込みます。 コロナ禍やウクライナ侵攻など、世界の分断を伝える暗いニュースが続きます。国境を越え、人と人の架け橋となるコスプレの魅力を、世界に発信してもらいたいと思います。
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