「JAL工場見学」×お茶の水女子大付属中学校

 お茶の水女子大学付属中学校(東京都文京区大塚)は4日、羽田空港で校外学習を行った。読売新聞教育ネットワークの活動の一環として行われたもので、参加した3年生の男女38人は、日本航空の「JAL工場見学~SKY MUSEUM」を見学し、飛行機の魅力をたっぷり味わった。

 展示エリアは、飛行機の操縦席やタイヤ、エンジン、整備道具、客席などグッズでいっぱい。生徒たちは操縦かんを握ったり、機長や客室乗務員の制服などを着たりして、写真を撮り合った。


旅客機の迫力に驚き

 航空教室で講師を務めたのは、日航広報部の阿部泰典担当部長。飛行機が飛ぶ仕組みについて、翼の上を通る空気の流れが下より速くなるため、「圧力の差で浮く力が出てくる」と説明した。翼のジェットエンジンの噴射の威力を紹介する映像が流れると、生徒から思わず「わっ!」と声が出た。

 続いて訪れたのは格納庫。東京ドームのグラウンドより広い空間に並ぶ大型機を間近にして、生徒たちは再び記念撮影タイム。間近に見える滑走路から相次いで飛び立つ旅客機の迫力に目を奪われていた。

「航空業界で働くには、どんな勉強?」質疑も活発

 学習意欲も旺盛だ。

 女子生徒「今使われている飛行機で一番古いのは?」

 阿部さん「20年を少し超えるぐらい。飛行機は整備をすれば、いつまでも飛べるけれど、古いほど整備に時間とコストがかかります」

 男子生徒「燃料は灯油と似ているそうですが、なぜガソリンを使わないのですか?」

 阿部さん「発火点など温度の違い。灯油の方が安全で、ハンドリングがしやすいです」

 男子生徒「航空業界で働いている人は大学でどの学部にいたのですか?」

 阿部さん「パイロットは文学部出身の人もいます。どんな学部を出ても、適性がOKなら問題ありません」

このように活発な質疑が行われた。

 約2時間に及ぶ学習を終え、吉原勘太君は「ふだんは入れない飛行機の整備の現場に入ることができて、貴重な体験でした」と感想を話した。

本物の飛行機を体感しながら、知識も深めた3年生にとって、中学卒業前の良い思い出になったようだ。

(2015年3月 6日 14:30)
TOP