女子体操選手「受け入れに感謝 また神戸に」(フランス・ホストタウン特集2)

 東京五輪直前の7月、兵庫県神戸市内で事前合宿を行ったフランス体操チーム。同月17日の公開練習では迫力ある演技を披露し、体操を志す市内の子どもたちに刺激を与えた。大会で女子団体総合6位を収めた女子体操選手2人が、大会前にインタビューに応じた。(聞き手:長田真依/金田志穂)

 

受け入れに感謝 また神戸に

マリヌ・ボワイエ選手(21) 女子団体総合6位

メラニ・デジェズスドスサントス選手(21) 女子団体総合6位 女子種目別段違い平行棒6位

 

──体操を始めたきっかけは?

ボワイエ選手:柔道や水泳など色々なスポーツをしましたが、続いたのが体操だったんです。最終的には水泳と体操のどちらかを選ぶことになったのですが、先生がやさしかったので体操を選びました。

デジェズスドスサントス選手:最初に始めたスポーツは柔道でしたが、体が小さかったので5歳の頃に体操に転向したのをきっかけに、そのまま続けています。

 

──体操の魅力は?

ボワイエ選手:力強さとアクロバティックなところが魅力ですね。連続した振り付けの美しさや、アドレナリンが出る試合の面白さにも惹かれます。試合での成功に向けた道のりも魅力的です。

デジェズスドスサントス選手:同感です。加えるとしたら、私の場合は小さい時に男の子の遊びをするような子供だったけど、ダンスをすることで女の子っぽくなれたところかな。

 

──7月11~20日、神戸市内で合宿しているそうですね。過ごしやすいですか?

両選手:全ての物事がきちんと手配されていて、食事もおいしいです。いい環境にいると思います。

マリヌ・ボワイエ選手(ロイター)

 

──宿泊場所はどうですか?

ボワイエ選手:自然に囲まれていて、静かな環境なので居心地と雰囲気がとてもいいです。

デジェズスドスサントス選手:食事は色々な料理が少しずつ出てくるので、調整しやすいです。敷地内にトレーニングジムもあり、大会前の最終調整に向けて集中しやすい環境ですね。

 

──フランスにいた時と練習内容の違いはありますか?

ボワイエ選手:フランスでは同じ練習を何度も繰り返していました。神戸市では、大会に向けてより正確に演技ができるように訓練しています。

デジェズスドスサントス選手:フランスでは、今より厳しいトレーニングをしていました。今はもっと演技の精度を高めるために、食べ物に気を遣っています。

 

──東京五輪への意気込みを教えてください。

ボワイエ選手:今まで頑張った努力が現れる時だと思っています。もちろん、メダルを取ることが一番ですが、出た結果を受け入れて少しずつ前進していきたいです。

デジェズスドスサントス選手:4、5年間、五輪に向けて準備してきました。過去に比べて良い演技ができるはずです。

メラニ・デジェズスドスサントス選手(ロイター)

 

──19年の事前合宿の時にも、神戸市に訪れたと聞きました。その時の印象は?

ボワイエ選手:私は日本文化が好きなので、市内にあるお店の日本語などを見て、典型的な「日本」を感じてクールに思いました。お寺では文化に感銘を受けましたね。皆さんが非常にあたたかく迎え入れてくれたことも覚えています。おすしもとてもおいしかったです。

デジェズスドスサントス選手:当時は観光などを楽しみました。神戸ポートタワーから見る景色がきれいでしたし、京都府の平等院鳳凰堂の美しさにも感動しました。

 

──コロナが収束したら、また神戸に来たいですか?

ボワイエ選手:はい。ホームステイのようなことをして、日本の人たちの生活を知りたいですね。もっとお寺も堪能したいですし、いつもは栄養管理が厳しいので色々な日本食を楽しんでみたいと思っています。

デジェズストスサントス選手:神戸牛を食べたいです。あとは、もっと市内を観光したいですね。

 

──神戸の人に伝えたいことは?

ボワイエ選手:コロナ禍でもこうして迎え入れてくれたことが非常にありがたいです。前回と変わらないやさしさと親切に感謝しています。

両選手:なので、また神戸市に戻ってきます!

 


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(2021年9月22日 15:09)
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