全国高校ビブリオバトル、静岡大会は今井隆斗さんV
高校生がお薦めの本の魅力を熱く語り、聴衆が最も読みたくなった一冊を決める「全国高校ビブリオバトル」の静岡県大会(静岡県教育委員会主催、読売新聞社など後援)が9月20日、静岡市駿河区の常葉大学静岡草薙キャンパスで開かれた。県立三島南高校1年の今井隆斗さん(16)が優勝し、来年2月に東京で開かれる全国大会への出場権を手にした。
ミステリー小説「世界でいちばん透きとおった物語」を紹介
県大会の予選には36人が参加し、予選を勝ち抜いた8人が決勝に進んだ。1人5分の持ち時間で、各人は工夫を凝らしたスピーチの構成や、本を象徴するキャッチフレーズ、身ぶり手ぶりなどを用いて、聴衆におもしろいと思った本の魅力を訴えた。
優勝した今井さんが紹介したのは、杉井光さんのミステリー小説「世界でいちばん透きとおった物語」。電子書籍が存在せず、本独自の仕掛けでタイトルの伏線を回収する作品を「本でしかできない魅力が詰まった本」などと、テンポ良くコミカルに伝えていた。
今井さんは、「本だけでしかできないトリックがこの本の魅力。聞き手に語りかける話し方で、全国大会も頑張りたい」と意気込んだ。「第12回全国高校ビブリオバトル」(活字文化推進会議主催、読売新聞社主管、JR東日本特別協力)は来年2月8日に東京都港区の「TAKANAWA GATEWAY CITY」で行われる。