全国高校ビブリオバトル、香川大会は山下日菜子さんV

お気に入りの本について語る山下さん

 高校生がお気に入りの一冊の魅力を伝え、観客に読みたいと思う本を決めてもらう「第10回高校生書評合戦(ビブリオバトル)」(香川県教育委員会など主催)が10月19日、香川県三木町の県立三木高で開かれ、県立琴平1年の山下日菜子さん(16)が優勝した。

 

「死神うどんカフェ1号店 一杯目」がチャンプ本

 2校から2人が出場し、5分間で本を紹介。観客約35人の投票で、山下さんが取り上げた「死神うどんカフェ1号店 一杯目」(石川宏千花著、講談社)が上位となった。

 

 溺れかけていた子どもを助けようとしたのをきっかけに、心を閉ざした女子高校生の主人公が、カフェを営む「死神」に出会う不思議な物語。山下さんは「怖い話と思うかもしれないが、心が温かくなる話」と強調した。

 

 さらに、死神と関わり合う中で、主人公が心を開いていく変化に自身の内面を重ね、「とても繊細に表現され、私の心を知っているのかという気持ちになり、心をわしづかみにされた」と魅力を語った。

 

 山下さんは2026年2月8日、東京都港区の「TAKANAWA GATEWAY CITY」で開かれる全国大会(活字文化推進会議主催、読売新聞社主管、JR東日本特別協力)に出場する。「内容をさらに磨き上げて、この本に出会えた喜びと面白さがしっかり伝えられるようにしたい」と意気込んだ。

(2025年10月22日 17:00)
TOP