全国高校ビブリオバトル、岩手大会は小倉このはさんが連覇

2年連続でチャンプ本を獲得した小倉さん(26日、盛岡市で)

 高校生がお気に入りの一冊を紹介し、聴衆の投票で最も読みたいと思う本を決める「高校ビブリオバトル岩手県大会」(岩手県大会実行委員会主催、県立図書館など共催、県教委、岩手大学、県立大学、盛岡大学など後援)が10月26日、県立図書館(盛岡市)で開催され、盛岡北高の小倉このはさん(2年)が2年連続で優勝した。

 

「バスタブで暮らす」がチャンプ本

 8校から12人が参加し、5分で本を紹介。まず予選が行われ、その後、勝ち抜いた3人による決勝が行われた。投票の結果、小倉さんが紹介した「バスタブで暮らす」(四季大雅著、小学館)が最多票を獲得し、チャンプ本に輝いた。

 

 この本は22歳の主人公の女性が職場でパワハラを受けたことで仕事を辞め、心のよりどころを求めて実家のバスタブで暮らす物語。マットレスを敷き、パソコンや小型冷蔵庫、電気ケトルを持ち込むなどして、バスルームが変貌(へんぼう)を遂げていく。

 

 小倉さんは「私たちが今過ごしているバスタブの外の景色がどれほど楽しいものなのか気づかされる」と熱弁し、「読めば読むほど、バスタブで暮らしたくなる。ぜひバスタブで暮らしてみて」と話し、聴衆の笑いを誘った。

 

 「タイトルが気になって手に取ってみた」という小倉さん。昨年も出場したが、今年は聴衆の反応を見て話の内容を変えたことで、「去年より落ち着いて発表できた」と振り返った。

 

 小倉さんは来年2月8日、東京都港区の「TAKANAWA GATEWAY CITY」で開かれる全国大会(活字文化推進会議主催、読売新聞社主管、JR東日本特別協力)に出場する。

(2025年10月31日 16:40)
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