全国高校ビブリオバトル、群馬大会は川島一花さんV

「ゼツメツ少年」の魅力を語る川島さん(8日、前橋市で)

 高校生がお薦めの本の魅力を語る「全国高校ビブリオバトル」の群馬県大会(群馬県教育委員会主催、県高校教育研究会図書館部会共催、読売新聞社など後援)が11月8日、前橋市日吉町の県立図書館で開かれ、小説「ゼツメツ少年」(重松清著、新潮社)を紹介した高崎商科大付属高3年の川島一花さん(18)が優勝した。

 

小説「ゼツメツ少年」を紹介

 大会には群馬県内20校から20人が出場し、身ぶり手ぶりを交えて本の魅力を5分間で紹介。決勝には4人が進み、聴衆約60人が最も読みたいと感じた本に投票した。

 

 昨年に続いて挑戦した川島さんは、いじめや家庭環境が原因で居場所をなくした小中学生たちが、小説家に頼んで小説の登場人物になり、新たな逃げ場を作るという物語を取り上げた。

 

 高校受験に失敗し、落ち込んでいる時に父から本を紹介された。当時は途中で読むことをやめたが今大会に向けて再び読み出すと「父が薦めた理由が分かった」と述べ、「つらくて絶滅しそうな時も生き延びられるようこの本を読んでみてほしい」と聴衆に訴えた。

 

 川島さんは、来年2月8日に東京都港区の「TAKANAWA GATEWAY CITY」で開かれる「第12回全国高校ビブリオバトル」(活字文化推進会議主催、読売新聞社主管、JR東日本特別協力)に出場する。

(2025年11月12日 12:55)
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