選挙権年齢を18歳以上に引き下げる公職選挙法改正の成立を目前にした6月5日、読売理工医療福祉専門学校(東京都港区、千葉康文校長)で、読売新聞教育ネットワーク事務局による選挙権と選挙制度に関する講義が行われた。
この日の講師は、政治部での取材経験がある中山智道記者。テレビ番組の制作スタッフを目指す「TVディレクター学科」の学生15人が受講した。ほとんどが今春、高校を卒業したばかりの18~19歳で、2016年夏の参院選から実際に投票する立場になるだけに、選挙に関する知識を得ようと熱心に講義に聞き入った。
講義では、選挙は日本国憲法の「国民主権」に基づき、国民が代表を選ぶ行為であるという基本原理を解説。選挙権年齢の引き下げの理由や目的について、①大多数の国で18歳以上が採用されている、②投票率が低迷する若年層の関心を高めて若者の意見を政治に反映しやすくする――などと説明した。さらに衆参両院の選挙制度や投票方法など、選挙の仕組みを詳しく紹介した。
講義を聞いた学生たちは、「だれに投票したらいいのかわからない」「どうやって投票する候補を決めればいいか」などと質問。講師は、日ごろから政治に関する新聞記事やニュース報道に関心を持つようアドバイスしていた。