学校での我が子の様子が気にならない親はいないでしょう。授業は理解しているかな、いじめに遭っていないかな――。でも、「今日の学校はどうだった」と漠然と聞いても、期待する答えは返っては来ません。
私も同じ経験があります。我が家で子どもに「学校はどうだった」と尋ねても、「学校、ちゃんとありました」と言われるだけ。そこで「給食はどうだった」と毎日聞いていたら、さすがに4日目になって、「パパ、おなかがすいてるのね」と返されてしまいました。
試行錯誤の末、我が家で続けてきたのは、「今日の学校、楽しさは何点だろう」と聞くことでした。これだと即答してくれるからです。
「うーん、65点かな」
「なんで?」
「跳び箱がうまく跳べなかったけれど、みんなが応援してくれたから」
これで、課題がうまくいかなくても、周囲と仲良く頑張っていることをうかがい知ることができます。
親子のコミュニケーションは、子どもたちの教育にとって非常に大切です。そして対話のきっかけやヒントは、実は新聞にたくさんあるのです。このコラムでは、そうしたノウハウをたくさん紹介していきます!
(2020年4月1日 読売新聞朝刊より)
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酒井勇介:教育支援会社「エデュピーチ」社長。早大卒業後、学研を経て、現在は家庭教育プロデューサー。学校、家庭で新聞の活用を訴える「新聞大使(アンバサダー)」を自任し、全国で講演活動を続けている。春の象徴である桜より一足早く咲く桃の花のように、多くの子どもたちの才能をいち早く開花させたいという思いから、主宰する会社の名前にも「ピーチ」をあしらっている。
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