タナカ校長の徒然日誌[8]「こくひん」が来た日

[8]「こくひん」が来た日

 

 トランプ米大統領が、国賓として来日した日。下町界隈の話から、小学生が書いた作文を創作しました。


 

 今日、ぼくのおじいちゃんが救急車で運ばれました。おじいちゃんは腰が悪くて歩くことがつらいです。でもその日は、鍵を買いに行くので、ちょっと家から遠い上野までバスで行ったそうです。いつもなら、買い物を済ませて、またバスで帰って来れば済んだのですが、店を出ると、多くの人が歩いていたそうです。どうやら道路が混んでいてバスが動かなくなっていたようです。

 おじいちゃんも浅草の家まで歩くことになりました。腰が悪いおじいちゃんにとっては大変な運動です。

 それでも、なんとか家まで帰ることができたおじいちゃんでしたが、夕飯をたべている時に、突然倒れてしまいました。

 90歳を超えているおじいちゃんですから、家族は大慌て。大事には至らず、お父さんも「とりあえず安心した」と言っていました。どうやら今日「こくひん」が相撲を見に来たので、渋滞したみたいです。「こくひん」が来る時は気をつけようと思いました。

 


 

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田中孝宏 小学校長

1960年千葉県船橋市生まれ。83年4月、小学校教諭に。2011年から現職。「ブラタモリ」にならって「ぶらタナカ」を続けている。職場の仲間や友人を誘って東京近郊の歴史ある地域を歩く。「人々はなぜ、この場所に住むようになったのだろう」と考えると、興味は尽きない。

 

(2019年6月13日 14:30)
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