田中センセイの徒然日誌[89]はやりのポーズ

[89]はやりのポーズ

 

 近年、国際大会の日本選手の活躍には目覚ましいものがある。先のミラノ・コルティナ冬季五輪でも連日、メダルラッシュに沸いた。終わってみると、日本は史上最高24個のメダルを獲得した。

 五輪で私が一番気になったのが、カメラに向かって彼らが見せてくれたポーズだ。どの国の選手も、韓国発と言われるハートポーズをとっていた。気付いた人も多かっただろう。

 

 昔、写真撮影のときのポーズといえば決まってVサインだった気がする。

 試しにVサインが日本で広まった理由をAI(人工知能)に聞いてみたら、真偽のほどは分からないが「1972年の札幌冬季五輪で活躍した米国のフィギュアスケート選手が使ったことが影響している」と"回答"してきた。

 私の教え子たちの卒業写真にもVサインが写っている。時代によって、はやりのポーズも変わっていく。

 

 未来の人間がどのようなポーズを考え、そのポーズがどれほどの人に広まるかは、決してAIでも分からないだろう。

 だから面白い。冬季五輪という国際大会を通して若い人たちが教えてくれたように思う。

 

 教室で子供たちに授業をするたび足りないことを反省したり、新しい発見をしたりすることがある。

 「人に教えることは一番の学びである」という言葉の重さを感じる。子どもたちから面白いことを教えてもらおうとする態度は、人として持ち続けたいと思っている。

 

 

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田中孝宏 読売新聞教育ネットワーク・アドバイザー

1960年千葉県船橋市生まれ。元小学校長。「ブラタモリ」にならって「ぶらタナカ」を続けている。職場の仲間や友人を誘って東京近郊の歴史ある地域を歩く。「人々はなぜ、この場所に住むようになったのだろう」と考えると、興味は尽きない。

 

(2026年7月10日 14:00)
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