千葉県内の私立中学校の魅力を紹介する「2016千葉私立中学進学フェア」(千葉県私立中学高等学校協会主催、読売新聞東京本社など後援)が6月19日、千葉工業大学津田沼キャンパス(千葉県習志野市)で開かれ、受験を考える親子約4000人が参加した。親子たちは目当ての学校の個別相談会や説明会を回り、活発な質疑が交わされた。特別プログラムとして、野村ホールディングス(HD)と読売新聞社の出前授業も行われた。
野村HD まなぼう教室《為替編》──輸入ゲームで円高を体験
「今日は100兆ジンバブエ・ドル札を持ってきました」――。野村HDの講師、金融リテラシー推進課の酒井賢一さんは、かつてアフリカのジンバブエで流通していた超高額紙幣を1枚取り出し、目の前の親子44人に手渡した。
紙幣の桁を数えて目を丸くする子供たち。「ジンバブエでは物の値段が上がるインフレがひどくて、お札を刷って、刷って、こんなお札まで登場したんですね。で、このお札の価値がどれぐらいあるかというと、3枚で1円です」と酒井さんが伝えると、「え~」「信じられない」という声が相次いだ。
教室の注目を一気に引きつけ、「さあ、今日の授業のテーマは為替。国ごとに異なる通貨があり、それぞれの通貨は比率を決めて交換されています。それを為替レートと呼びます」と話しはじめた。
授業は子供たちと話しながらテンポよく進む。
「1ドルは何円か分かる?」
「103円」と手を挙げて答えた小学4年生の男の子には「すごい。君は証券会社に入れるよ」
どっと笑いが沸きおこるなか、紙芝居風のボードを使って為替のしくみを分かりやすく解説し、他国通貨と比べて日本の円の価値が高くなることを「円高」、反対に他国通貨と比べて円の価値が低くなると「円安」だと紹介。さらに日本で外国の商品を買う会社は「円高になると有利、円安になると不利」と説明した。
最後は、机上で勉強したことをゲームで体験。子供たちは米国のお菓子を買う輸入業者役になり、2つのサイコロを振って出た目の合計で円高になったり、円安になったりするゲームに挑戦した。円の価値の高低を疑似体験した子供たちは「もっと円高になるのを待てばよかった」「輸入するタイミングが難しい」などと話していた。
読売新聞東京本社「新聞を使って学習しよう」
読売新聞の出前授業では、読売新聞教育ネットワーク事務局の小屋敷晶子記者が約50人を前に新聞の読み方、新聞が学習に役に立つことを説明した。
このほか、安田教育研究所の安田理代表が「グローバル化時代の子育てと中学受験」と題した講演を行った。市進学院による講演「効果的な学習法と合格までの過ごし方」も開かれた。
野村HDの出前授業後、為替レートを特集した読売中高生新聞を熱心に読む小学生 | 小屋敷記者(左)に、面白いと思った中高生新聞の記事を説明する小学生 |
野村ホールディングスの教育プログラム
●体験型出張授業
●体験型出張授業 まなぼう教室《為替》
●体験型出張授業 まなぼう教室《株式》
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