ディレクトフォース「未来を築く君たちへ」×鎌倉市立大船中

生徒の質問に丁寧に答える安達さん(中央)

 ディレクトフォースの出前授業が2016年10月20日、鎌倉市立大船中学校(神奈川県鎌倉市)で行われた。企業の役員OBで構成され、社会貢献の一環として様々なボランティア活動を行っている。今回は大手商社で長年コーヒーを扱って来た安達公一さんが、ブラジル産コーヒーの生産、集荷を中心に各国のコーヒーの特徴やコーヒーの世界史などを3年生20人(女子16人、男子4人)に分かりやすく講義した。


 30か国以上に出張し、ブラジルには3回赴任して合計12年2か月駐在したという安達さん。「日本のコーヒー輸入量はブラジルからが一番多いのです。柔らかい酸味というか、その味が日本人に好まれているからです」。安達さんによると、コーヒーの消費量はトップがアメリカ。以下ブラジル、ドイツと続き、日本は世界第4位だという。


 ブラジルのコーヒーの開花期は9~12月。ジャスミンの香りがする白い花が農園いっぱいに広がり、翌年1月から2月にかけて結実する。実をすぐに収穫するではなく、木に実らせたまま乾燥させ、その後、集荷された豆は色や形など基準にコンピューターが選別。かつては人力に頼る部分がかなりあったが、大幅に自動化が進んでいるということだった。


 ブラジルの農園の写真を多く使い、日本に届くコーヒー豆がどう作られているかという説明の次はコーヒーの歴史。エチオピアのアビシニア高原が原産地で、そこからインド、インドネシア、ヨーロッパ、カリブ海、ブラジルと世界を巡って行く。


 そこから安達さんが力を込めて説明したのは、日本とブラジルとの関係だ。奴隷制廃止といえばアメリカが頭に浮かぶが、ブラジルでも奴隷がいて、「奴隷制が廃止されたのは1888年でした。すでにコーヒー農園があって、そこで働く労働者が必要だとなり、1908年に日本人781人が最初の移民としてブラジルに渡ったのです」。排日論や日本人移民の制限、第2次世界大戦でブラジルが連合国側として参戦するなど、両国関係が冷え込んだ時期もあったが、現在、150万~200万人の日系ブラジル人がいて、ブラジルに進出している日系企業は約700社に及ぶという。
 日本とブラジルが「修好通商航海条約」を結び、外交関係を樹立したのは1895年(明治28年)。120年以上の歴史があるという安達さんの解説に生徒たちは驚いた様子だった。


 授業を聞いた島田冴子さんの、「飲みやすいコーヒーはありますか。苦いのがだめなんです」との問いに安達さんは、ミルクを入れてカフェオレのようにして飲めば良いですよ」と助言。「海外で働いてみて、日本とのギャップはどうですか」という質問には、「海外では『以心伝心』は通じない。論理を尽くして相手を納得させる、説得することが必要です」と締めくくった。

 

<ディレクトフォースの出前授業について詳しくはこちら>

>>ディレクトフォース「未来を築く君たちへ」

(2016年11月25日 10:01)
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