MyScope 43.初めてのことを始めよう

免許取得後、実家の車で山道を運転。「坂の街」で鍛えた技能を発揮できた(3月下旬)


43.初めてのことを始めよう


早稲田大学2年 三浦雪絵

 この春休み、初めて行く土地で、初めて会う人たちと、初めて自動車の運転を学んだ。長崎県佐世保市で、免許を取得するための「合宿」に参加したのである。
 敷地内に宿泊施設がある教習所で、私はマニュアル車を運転できるコースを20日間、受講した。
 佐世保は想像以上に坂道が多く、路上教習ではエンストや後退を何度も経験した。この土地で運転できれば、どんな坂も怖くないだろうと思えた。
 教習車の運転席と助手席は透明フィルムで仕切られ、指導員はマスクにフェイスシールドを着けて、息苦しそうだった。それでも、「生涯、自分も他人も傷づけない運転をしてほしい」という思いが伝わってきて、私の背筋は自然と伸び、頑張ることができた。運転の技能を学ぶうちに、ふだん何げなく目にしていた車のドライバーたちが、様々なところに目を配っていることも知った。
 泊まった施設では、初対面の大学生と相部屋で、毎朝一緒にランニングをするうちに「互いの地元で再会しよう」と約束するほど親しくなった。同じ日に入校して仲良くなった別の学生とは、最終日に長崎市を観光し、名残を惜しんだ。
 合宿は、卒業検定を経て無事、終了。実家がある東北地方の試験場で受けた学科テストにも合格し、運転免許を取得できた。
 春は「初めて」を始めやすい季節だ。私は4月からやっと、大学のキャンパスで授業が受けられる。「初めて」にどんな発見や出会いがあるのか、今から楽しみだ。



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(2021年4月 1日 12:43)
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