[11]本当に応援したいなら......
この夏も甲子園では、高校球児たちの熱い戦いがあった。息をのむ数々のドラマに感動とさわやかさをもらい、元気づけられた。 その大会の岩手県予選で、大船渡高校が、連投のピッチャーを出場させなかったことに抗議の電話が殺到したそうだ。 もちろん、学校の英断に賛成の意見も多数あったようだが、第三者が、何故こうした理不尽なくちをはさむことがまかり通るのだろう。 また、坊主刈りを強制しない学校に対しても、学校外で様々な意見を言っているという。 学校の教育活動の一環として行なっている部活動だ。生徒の健康を守ることや主体性を育むことは、当たり前のことである。高校野球とて例外ではない。 テレビ中継され、マスコミが力を入れて報道するからか、高校野球は過大にとらえられているのかもしれない。それにしても、応援とはその対象者を励まし讃え、感謝することだと思う。 運動から文化まで様々な全国大会が行われ、そこにはたくさんのドラマが生まれているだろう。高校生たちを素直に応援し続けられる社会でありたい。 |
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田中孝宏 小学校長
1960年千葉県船橋市生まれ。83年4月、小学校教諭に。2011年から現職。「ブラタモリ」にならって「ぶらタナカ」を続けている。職場の仲間や友人を誘って東京近郊の歴史ある地域を歩く。「人々はなぜ、この場所に住むようになったのだろう」と考えると、興味は尽きない。