[34]今こそ身体表現を
Jリーグ、Vリーグ、Xリーグ、Bリーグ、Tリーグ。そして最近「Dリーグ」をニュースで知った。このままリーグが増えていって、アルファベットすべてのリーグができるのはいつ頃だろうと、いらぬことを考えてしまう。
「世界中すべての人に、『ダンスがある人生』」をもたらす。D.LEAGUEがあることで、そこを目指す人や、観戦を趣味にする人が生まれる。D.LEAGUE以外も含めてダンスの裾野を広げ、全ての人の『人生に欠かせないもの』にしていく」とDリーグのホームページにあった。
そういえば、体育の時間に表現運動という領域があった。「さぁ、みんな川の流れになって表現してみましょう。花火を身体で表現するとどうなるかな」。今思えば、子どもに何という投げかけをしていたのだろうと反省する。
子どもたちはここ最近ダンスがとても上手になった。家庭の習い事にもダンスが増えている。子どもエアロビクスのコーチを学校に招いた時、ダンスには様々な種類があることを知って驚いたことを思いだす。
ダンスなどの身体表現は、メンタルヘルスの改善・自己肯定感の向上・孤独感の解消など、子どもたちの心の健康を維持するのにも役立つという報告がある。GIGAスクール構想でPCを活用した教育の話題が多い中、Dリーグの発足を機会に、身体表現の大切さにも改めて目を向けることを忘れてはいけないと思う。
自粛生活で鬱々とした気分で暮らしているみなさん。身体表現活動でメンタルヘルスの改善をしましょう。お題は、コロナ禍で相次ぎ中止に追いやられているわたしの好きな「神輿渡御(みこしとぎょ)」。
さぁ、エアー神輿を担いで「ワッショイ。ワッショイ。セイヤ。セイヤ」
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田中孝宏 読売新聞教育ネットワーク・アドバイザー
1960年千葉県船橋市生まれ。元小学校長。「ブラタモリ」にならって「ぶらタナカ」を続けている。職場の仲間や友人を誘って東京近郊の歴史ある地域を歩く。「人々はなぜ、この場所に住むようになったのだろう」と考えると、興味は尽きない。