[36]五輪の「目標」
東京五輪が開幕しました。メダルラッシュが続き、卓球では日本で初めての金メダル。新しい競技のスケートボードでは、男子が金メダル、女子は10代が金・銅メダルと話題が沸騰しています。コロナ禍で、ほとんどの種目が無観客になり、世論としては中止を支持する人が多い中でのスタート。危惧されていた高温多湿の過酷な環境。それでも日々選手達は、練習成果を発揮しながら大会は進んでいます。
さて、このオリンピックに関して、様々なことに改めて気づくことができました。学校によく掲示されている生活目標風に列挙しました(列挙するほど多かった)。 生活目標 ・女性、男性の性別で差別をしてはいけません。 ・他の人をからかったりいじめたりしてはいけません。 ・他の人の人権を無視するような発言や行動をしてはいけません。 ・様々な国の歴史や文化を尊び、人種の差別をしてはいけません。 ・つくった食べ物は、残さず食べることが基本です。 学校では人権教育、SDGs教育、歴史教育と、いろいろ教えていたにもかかわらず、今回問題になってしまったのは、教育の大反省点であると思いました。
「師の背中を見て学ぶ」と言う言葉があるように、まず、教師自らがこうした生活目標を守る人間にならなければと思いました。
それにしても、この生活目標はどこに掲示するのがいいですかね。
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田中孝宏 読売新聞教育ネットワーク・アドバイザー
1960年千葉県船橋市生まれ。元小学校長。「ブラタモリ」にならって「ぶらタナカ」を続けている。職場の仲間や友人を誘って東京近郊の歴史ある地域を歩く。「人々はなぜ、この場所に住むようになったのだろう」と考えると、興味は尽きない。