親子de新聞 ニュースで対話、「心」育む

 子どもたちの学力を向上させるだけでなく、「心」も育てるためには学校と家庭の連携が欠かせません。

 

 小学校の場合、担任の先生は1人で数十人の児童を受け持ちます。授業に集中し、内容を理解してもらうには、家庭でのしつけ、ルールがあるかないかが大きく影響してきます。

 

 先生が学校で教えてくれることを家庭学習でさらに伸ばすこともできますが、何もしなければせっかく学んだことも身につきません。宿題だけでなく、復習、音読、読書、漢字や計算などの学習も、家庭の「時間割」に入れるべきでしょう。

 

 また、良いこと、悪いことを判断する「道徳心」の育成には新聞の存在が欠かせません。ニュースを題材に親子で対話をするように心がけてください。うれしい出来事、悲しい事件、そうした社会の事象を「自分はどう思うのか」と表現することは、これからの学校でも問われる「思考力、判断力、表現力」を身に付けることに直結します。

 

 子どもの成長を学校任せにはしていませんか? 学校に頼りつつ、子どもの頭と心を鍛えるためには親の力が欠かせません。だからこそ、新聞をぜひ、ご家庭でも活用してください。

(2020年8月5日 読売新聞朝刊より)

 

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酒井勇介:教育支援会社「エデュピーチ」社長。早大卒業後、学研を経て、現在は家庭教育プロデューサー。学校、家庭で新聞の活用を訴える「新聞大使(アンバサダー)」を自任し、全国で講演活動を続けている。春の象徴である桜より一足早く咲く桃の花のように、多くの子どもたちの才能をいち早く開花させたいという思いから、主宰する会社の名前にも「ピーチ」をあしらっている。


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(2020年8月 5日 12:00)
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