2030 SDGsチャレンジ

@スクール・学校の取り組み

地元企業とタッグ 食品ロス防ぐ方法提案(京都先端科学大学附属中学校高等学校)

食品ロスへの取り組みをラジオ番組で話す京都先端科学大学附属中学校高等学校の生徒たち(4月1日、京都市内で)

 

京都先端科学大学附属中学校高等学校(旧・京都学園中学高校)・伊吹侑希子先生

 食品ロスをなくすことをめざした「SDGs飯プロジェクト」を図書サークルの生徒たちが進めています。第1段階では「#(ハッシュタグ)SDGs飯」をつけて食材の無駄を減らすよう工夫されたレシピをSNSに投稿して広め、第2段階では「SDGs飯コンテスト」開催をめざします。

 

 プロジェクト誕生のきっかけは、3月に開かれた「第1回全国高校生SDGs選手権」に参加したことです。コンテストを主催する企業の一つ、小論文専門塾AOIを展開する会社「花形」(京都市)からオファーを受け、京都の西京焼などを扱う地元企業「サン食品」とタッグを組みました。

 

 サン食品では、西京焼を製品にする際に、形を整えるため、魚の切りおとし部分がゴミとして棄てられていました。本来であれば、食べられる部分です。この魚の切り落とし部位をうまく活用してほしいというサン食品の要望を受け、工場を見学したり、サン食品の方も交えてオンラインでミーティングを重ねたりしてアイデアをまとめました。選手権では高校1-3年生4人が、こうした切り落とした部分を活用したさわら入り餃子のレシピなどを提案しました。

 

 生徒たちは、まず現状を正しく理解してもらうことが大切と痛感。生徒たちが出演したラジオ番組「ビストロサンシャイン」(α-STATION | FM京都 89.4 FM)が4月7、14日に放送されます。引き続き「SDG12・つくる責任 つかう責任」に着目し、食品ロスをなくすことにつなげていければと考えています。 (写真は同校提供)

 

CHECK!目の前の課題に挑み、高い目標を

企業の方とタッグを組む取り組みは、自分たちの思いを広げられる良い機会になります。西京焼を製品化時の魚の廃棄部分を活用したレシピを作った経験が、次の行動につながったんだと思います。SDGsの目標にとらわれず、まず自分たちの目の前にある課題に挑み、そこからより高い目標を企画し実践することが大切だと教えてくれます。

読売新聞東京本社 教育ネットワーク・アドバイザー 田中 孝宏


(2021年4月 6日 13:30)
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