NECネッツエスアイ「南極くらぶ」鎌倉市立大船中

「靴が重い」。防寒服を試着して教室を歩く田中さん

 NECネッツエスアイの出前授業「南極くらぶ」が2016年10月20日、鎌倉市立大船中学校(神奈川県鎌倉市)で行われた。南極越冬隊の仕事をテーマにした授業。日本が1956年以来、派遣している南極観測隊に、NECグループは1971年から隊員を派遣し、NECネッツエスアイは1987年の第29次隊から人工衛星からのデータや宇宙からの電波を受信する多目的衛星データ受信システムの昭和基地への設置工事などに参加し、1992年以降その運用、保守点検のために毎年越冬隊に参加し続けている。

 

 まず、同社CSR企画・社会貢献グループの鈴木正人さんが同社の概要を紹介したあと、1992年に第34次越冬隊に参加した森内秀樹さんが「青年海外協力隊員募集のポスターを中学時代に見て、海外への憧れを持ち、通信技術を身につけて海外で働いてみようと思った」と話し、無線通信技術者として南極観測隊に加わったことを説明した。

 南極の自然。夜空に輝くまるで生き物のようなオーロラ。太陽の出ない厳冬期に輝く夜空。日本の南極観測基地「昭和基地」にたまにやってくるお茶目なペンギンたちやアザラシ。南極の映像満載の授業で、ペンギンのユーモラスな仕草に教室は沸いた。

 一方、南極の基地での生活。1年に1度しか来ない砕氷船が1年分の食料や燃料を運んでくること。基地では、ディーゼル発電で電気を使って生活していること。ミニトマトやモヤシを栽培していること。娯楽室で卓球をしたり、時には外でサッカーをしたりすること。何もかもが日本とは大違いの南極の生活の一端を披露した。

 今でこそ、パソコンを使ってメールのやりとりもできるが、、森内さんが参加した当時は、電話の利用に1分間3000円もしたので、電話代が150万円にもなってしまった、などの経験も明かした。

 

 休み時間には田中潤也さん(3年)が厳冬期の戸外活動で着用する防寒服を試着して教室内を歩き回った。この授業を受けた梅澤優(うめざわ・ゆう)さん(同)は「動物や食事の話など貴重な話を聞けた。基地内は意外と暖かそうだった」、また菊池諒(きくち・りょう)さん(同)は「知らなかった南極のことを知ることができた。オーロラがきれいで、行ってみたいな、とちょっと思った」と話していた。

 森内さんは南極に行ったことで「自然の厳しさと助け合いの大切さ、そして創意工夫をしてあきらめないことが大事だ、と学んだ。皆さん、夢は実現させるものです」と授業を締めくくった。

 


NECネッツエスアイの教育プログラム

>>NECネッツエスアイ 南極くらぶ「南極を知ろう!見よう!さわろう!」(小,中向き)

(2016年11月25日 10:01)
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