楽しくNIE[12]新聞からビビビ!と漢字選び作文

新聞から切り抜いた漢字を使って作られた文章の例

やあ、こんにちは。新聞活用学習・NIEのナビゲーター、ヤク先生だよ。きょうは、世の中のことが分かる新聞を子どもたちが身近に感じるよう、授業に新聞をいろいろな形で採り入れている庭野優子先生(東京都文京区立明化小非常勤講師)にその取り組み例を聞いてみたよ。


ヤクは、ユーラシア大陸の高地に生息する、ウシの仲間。NIEを通して、これからの社会を生き抜く上で"ヤク"立つ力が子どもたちにつくよう、ヤク先生が応援していきます。

 


新聞から気になる漢字選ぶ

 庭野先生は、東京都内の小学校で教える先生。教えてくれたのは、NIE初心者向けの楽しい取り組みだよ。名づけて「漢字に感じてビビビ!」。まずは、子どもたちに新聞を1部配って、「気になる漢字を今から切り抜いてね」と呼びかける。子どもたちは、とにかく新聞を開いて、見出しや広告などから気になる漢字をいくつか切り抜いていく。字の大きさが気になったり、形の面白さが気になったり、見たことのある漢字だったり、子どもたちは、いろいろな漢字に"感じて"選ぶんだって。

新聞から気になる漢字を探してまず切り抜いていく

 

ユニークな文に大笑いも

 10分ほどたった頃に、庭野先生は「じゃあ、今からその切り抜いた漢字を3つ以上使って、文章を作ってください」と呼びかけるんだって。子どもたちからは「エーッ」と驚きの声が上がるけど、さらに10分ぐらいかけ、何とか文を作り上げる。そしてクラスでの発表。だいたいが予想もつかないようなユニークな文が次々と発表されて、クラスは感心したり、大笑いしたり。3年生相手に取り組んだ時、宿題を忘れることが多かったある子は、「見」「聞」「夢」を切り抜いた。そして、作った作文が「見て聞いて できたつもりが夢だった」。クラス中が笑いの渦に包まれたそうだよ。中には面白さにはまって、家での自由研究で取り組んで、文章を作ってきた子もいたんだって。

選んだ漢字を使って、文を作り上げる

 

先生たちの研修にも

 この取り組みは、先生向けの新聞活用研修でも採り入れているそうで、そこでも文章を作ることは内緒にしたまま、気になる漢字を切り取ってもらって最後に文を作ってもらうと、先生たちは、それぞれに研修を楽しむんだって。

 

庭野優子先生

新聞から気になる漢字を切り抜いて、感じるまま文章を作る「漢字に感じてビビビ!」で行う「探す」「選ぶ」は、今、言われているアクティブ・ラーニングにも当てはまります。先生方への新聞活用研修にも好評です。

大笑いしながら国語力がついて、社会のことにも触れられるなんて、最高のNIEだね。


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(2019年3月21日 16:30)
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