内定を勝ち取った件【就勝コラム#10】

 新聞を活用して大手マスコミの内定を勝ち取った先輩メンバーが、24卒の皆さんに就活の実体験をお話します。

 

新聞で身に付いた分析力と判断力。涙の納得内定 ~3月

 

 いよいよ決戦の3月を迎えました。

 

 通信社記者職のESも無事通過。作文試験は漢字一文字という「変化球」のお題でしたが、予定稿を5つ用意していたお陰で、終了10分前に書き終えることができました。これまでの1年間、毎週1本ずつを書き続けた努力が報われた気がしました。人情話や、自分で取材した話などのエピソードを混ぜるようにも心がけました。

 

 3月上旬のある日、「本命」になっていた全国紙(ビジネス職)の最終面接がありました。最終面接は対面。緊張と不安で気持ち悪くなりながらも本社へ向かいました。大きな建物を見上げ、「ここで働けたら幸せだろうな」と意気込みました。

 

 待合室には男女6人の学生がいました。「6人だけ」と安堵したのも束の間。5タームあることを知り、再び緊張が押し寄せます。他のマスコミ企業では、待合室でも人事の方が常に話しかけてきて、試されているような、居心地の悪さも感じていました。しかし、「本命」では静かなまま時が過ぎていきます。振り返ると、そんな雰囲気も自分と1番合っていたように思えました。面接室の前に立った時、私の想定問答集を見た人事の方から、「そこまでやりこんでいたら自信を持ってください」と励ましの言葉ももらいました。

 

 最終面接は予想外な質問ばかり。「他社のインターンで学んだことは?」「どんな人が営業に向いていると思う?」などなど。「電子版広告へ思うこと」についても尋ねられました。前日、マスコミ塾の同期が、「〇〇社の電子版広告って〇〇でつまらないよね笑」と言っていた会話を思い出し、咄嗟に自分の言葉に置き換えて改善点を話しました。前日に模擬面接をしてもらっていなければ、落ちていたと思います。

 

 最終面接は一瞬で終わったように感じました。これまで聞かれていた志望動機にも触れられず、用意した内容の半分も話すことができませんでした。手応えも無く、「落ちた」と思い、本社を後にしました。偶然にも、その日の夜は、高校時代の友人たちと夕食を食べることになっていました。1浪している私と違い、春から社会人になる友人たちです。待ち合わせの駅で、上手くいかなかったことを話し、慰めてもらっていました。

 

 

 その時、突然携帯電話に着信がありました。慌てて出ると、3時間前に最終面接を受けた企業からの電話でした。「ぜひ弊社で働いてほしい」。その言葉に、涙が溢れました。「ありがとうございます。よろしくお願いいたします」と答えて電話を切る姿を見た友人たちが、駅で花束を買い始め、「おめでとう」と祝ってくれました。就活を始めた2年生の終わりから、ちょうど1年が経っていました。

 

 今までの私は、高校受験も2度の大学受験も、上手くいった経験がありませんでした。就職活動で初めて、自分の力で行きたい業界・企業の内定を勝ち取ることができたのです。内定をもらった後、2日間かけてお世話になった人へ感謝のメッセージを送りました。メールの送信先は30以上。沢山の人に支えられてここまで来られたのだと実感しました。

 

 最近では、「未来の同期」と話す機会も多く、とても幸せに感じています。ここまで読んでくれたみなさんの中には、就活で悩んでいる人もいるでしょう。様々な口コミが飛び交うのが就活です。私自身、何度もくじけそうになりましたが、そのたびに立ち止まって考えることができたのは、新聞を読み比べる中で、情報を自分で分析し、判断に結びつける力が自然に身に付いていたからだと思います。私自身はマスコミ業界、しかも新聞社に進むことになりますが、マスコミ業界以外の就活でも、こういった力が役立ったと確信しています。

 

 みなさんも、不確実な噂に惑わされず、自分にとって必要な情報を選び取り、自分の信念で突き進んでほしいと思います。もちろん、時には周囲に頼ることも大切です。「就活で嘘はつかない」と教えられて来ましたが、時には「ハッタリ」も大事だと思います。そうまでしてでも行きたい、そんな強い思いに追いつけるよう、自分自身を磨けばいいのだと思います。

 

 4月からは社会人。自分の企画で社会に影響を与え、若い読者を開拓していくことが目標です。初心を忘れず頑張ります。私が書いてきたことが、皆さん1人1人の納得のいく就活に繋がれば、こんなにうれしいことはありません。

 

 ここまでお付き合いくださり、本当にありがとうございました。

 

かれん先輩

都内女子大に通う4年生。キャンパススコープで広告部長を務め、新聞4紙を読み比べながらマスコミ業界を中心に就活。23年春、大手マスコミに就職予定。


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(2023年3月 4日 00:30)
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