本選考がスタートした件【就勝コラム#9】

 新聞を活用して大手マスコミの内定を勝ち取った先輩メンバーが、24卒の皆さんに就活の実体験をお話します。

 

「盲点」の学業を突かれ苦戦 本命のマスコミに全力 ~2月

 

 あっという間に迎えた2月は、緊張でずっと張り詰めていました。

 

 まずは製菓メーカーの1次面接(早期選考)。重視したのは、競合他社との比較です。私が受けていた企業は、スナック菓子の2番手だったため、最大手との違いを分析しました。通り一遍の意見では受からないと思い、ロングセラー商品をリブランディングする力や、高付加価値商品が多いことなどの「強み」を訴えながら、私自身の菓子との思い出を語りました。他社の選考状況を聞かれた際も、「第一希望は全国紙、落ちたら御社に行きたい」というホンネも隠さず伝えました。

 

 アルバイトもサークルもマスコミ中心。どう飾ってもマスコミが本命であることは明らかだったからです。それでもいいと思ってくれたのか、それともマスコミから内定をもらうのは難しいと考えたのか、1次面接は通過。今思えば、自己PRで話したカフェでのアルバイト経験や、電車とタクシーを乗り継いで手に入れた限定グッズを見せたりした私なりの工夫を認めてくれたのかもしれません。

 

 ところが2次面接では、これまでの面接では全く深掘りされてこなかった「大学での学び」をつかれました。専攻の美術史では、就活に活かせるエピソードも少なかったため、アルバイトやサークルでの活動に「全振り」していた私にとっては、盲点だったともいえます。人事担当者から絵画について専門的な話をされてもうまく答えられず、結果は不合格。十分に対策したつもり立ったのに、落ちてしまったショックから、しばらくその会社のスナック菓子を食べられませんでした。

 

 

 

 落ち込んでいる暇はありません。気を取り直してマスコミに全力投球です。農業系の専門誌と地方紙の記者職、全国紙のビジネス職の3社のインターンに参加しました。専門誌のインターンを通じて、特定の文化や情報を伝える仕事にも興味が湧きました。

 

 2月半ば、ESを通過した経済紙(全国紙)ビジネス職の面接が2回ありました。大学のキャリアアドバイザーの方には、あえて「圧迫面接」のお願いもしました。オンラインの1次面接。ビジネス職は私が希望する広告営業を含めた、いくつかの部門の一括採用です。志望部署以外の事業の勉強も欠かさず、7000文字の想定問答集を用意しました。パソコンに付箋を貼って準備万端で臨みます。「あなたたちは何世代?」「あなたを10文字以内で表すと?」などイレギュラーな質問も多くありましたが、一呼吸置いて思いの丈をぶつけると、2次面接の案内が来ました。

 

 面接までは1週間。説明会や資格試験の予定を全てキャンセルしました。朝はキャリアアドバイザー、夜はマスコミ塾で知り合った同級生たちに模擬面接をしてもらいました。一つの設問につき、「結論ファースト」と「30秒以内で伝えること」に注力しました。パーソナルな質問でも、どうしたら好感を持ってもらえるかを意識して、自分なりに分析を続けました。

 

 2次面接では、若年層読者の開拓について、事前に考えた企画案を伝えました。我ながら突飛な企画でしたが、画面越しに大きく頷く面接官の姿が印象的でした。新聞を読み続けた甲斐あって、時事問題もすらすらと話せます。時折笑いも起こり、「これで落ちても全く後悔はない」と思えるほど手応えがあり、無事最終面接の連絡が来ました。ところが、喜びも束の間、「最終面接は難しいけど頑張って」という周囲の励ましに、逆に弱気になってしまいました。家族からも「頑張って受かるような会社じゃないから落ちても気を落とさずに」と諦めのような言葉もかけられます。面接での好印象もあり、「この会社で働きたい」と強く思うようになるとともに、逆にプレッシャーも感じるようになっていきました。来る3月の最終面接に向けて、期待と不安が一気に押し寄せてくるのを感じていました。

 

かれん先輩

都内女子大に通う4年生。キャンパススコープで広告部長を務め、新聞4紙を読み比べながらマスコミ業界を中心に就活。23年春、大手マスコミに就職予定。


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(2023年2月20日 09:00)
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